理学療法士になるための勉強時間-アルバイトの時間はあるか?

今回の投稿は,理学療法士の養成校に入ることを検討している方や養成校に入ったばかりの方が対象です。

理学療法士の養成校の学費は決して安くはありません。
アルバイトなどで学費を稼ごうと考えている方もいると思います。

でも,アルバイトをする時間はあるでしょうか?
理学療法士になるための勉強時間はどれくらいでしょうか?

勉強時間の目安

週5日で1日8時間というのが目安になります。
社会人経験者であればすぐに気づくと思いますが,フルタイムで仕事をするのと同じです。

この数字がどこからでてきたかというと,順調に卒業していった学生達の勉強時間がだいたいこれくらいだったというところです。

次に,この数字を検証してみましょう。

理学療法士の学校では最低3120時間の授業が行われます(令和2年からの新しい指定規則)。
授業時間だけでなく,予習,復習,課題作成,試験勉強などの時間が必要です。
その時間は授業の時間よりも多くかかることが多く,授業時間の1.5倍くらいでしょう。
3120時間の1.5倍は4680時間で,これを3120時間に加えます。
すると,勉強時間は7800時間ということになります。
きりのいい数字にしたいので8000時間にしてしまいましょう。
これは4年間で8000時間ですから1年間で2000時間です。
2000時間を1日8時間で消化していけば,1年間365日のうち,250日が勉強で,休みは115日です。
フルタイムで週休2日の仕事の場合,年間の休みは105日〜130日くらいです。
同じくらいですね。

フルタイムの仕事と同じだけの時間を勉強に費やすと聞いてどう感じるでしょうか?
学生全般と比べると,勉強時間は多いと思います。
でも,仕事と比べるとどうでしょう。
残業なしで,休日もちゃんととれている職場での仕事時間とほぼ同じということです。
社会人としては余裕のある生活です。

アルバイトをする時間の目安

時間に余裕のある生活をしている人は,のんびりしたり,趣味を楽しんだりする時間があります。
それと同じくらい,アルバイトができるということです。
逆に言うとその程度の時間しか,アルバイトはできないということです。
社会人経験者であれば,副業でどれだけ稼げるかと考えるとイメージしやすいかもしれません。

夜間部の学生が昼間にフルタイムで働くことについて

フルタイムの仕事と同じだけ勉強をするのですから,それに加えてフルタイムの仕事をするのは難しそうです。
でも,実際,夜間部の学生のなかにはフルタイムで働いているものがいます。
それは大変なことです。
フルタイムで働いた後,3時間程度の授業を受け,さらに2時間くらいは予習,復習をすることになります。
これは,考えようによっては毎日5時間残業をするようなもので,過労死ラインを超える残業です。

正確に調査したわけではありませんが,昼間にフルタイムで働いていた夜間部の学生は,留年や退学になることが多かった印象があります。
また,体調を崩すことも多かったようです。

睡眠時間を削ることになりますし,休日もなくなります。
慎重に検討する必要があると思います。

学力の目安

勉強時間は,各自の学力によって大きく変わります。
勉強慣れしていない学生は,人一倍勉強する必要があります。
学力の目安について,私なりに納得のいく結論は出ていません
しかし,偏差値が55〜60あたりを下回っていると,勉強について行くのに苦労するのではないかと思います。
偏差値というのは,大学入試の偏差値で,例えば,高校3年生で受けた全国模試の偏差値です。
理学療法の学校に入る前に大学を出ている学生がいるのですが,卒業した大学の入試の偏差値が60を超えていれば勉強に余裕がありそうでしたし,55くらいであれば,勉強に関して大きな問題は生じなかったような気がします。

さいごに

勉強時間の目安と,それに関連してアルバイトや学力について書きました。
全くの無計画は危険です。
この投稿が計画を立てる際のお役にたてば幸いです。

2019年6月2日

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